2016年7月11日月曜日

第24回参議院選挙を終えて

 昨日、参院選が終わり結果として与党の自民党、公明党に加え憲法改正に前向きなおおさか維新の会と日本のこころを大切にする党の4党で77議席を確保する形になりました。非改選議席と無所属で改憲に積極的な無所属議員を加えると、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の議席に達しました。ただ、野党統一候補を擁立した全国32の一人区で野党が東北地方を中心に11議席を確保し、必ずしも与党圧勝とは言えない結果とも言えます。
 今日の新聞各紙の論調は改憲4党が3分の2を超えたことで、今後憲法改正への動きが現実味を帯びてきたとし、安倍総理も憲法審査会での論議を進めたいと強調しています。もちろん今回の選挙が憲法改正問題に集約された選挙ではないことは承知していますが、今朝の朝日朝刊の社説にもあるように3分の2を超えた改憲勢力の誕生はまさに歴史的な選挙の結果であると考えます。私も自民党の一員として党是にある現憲法の改正には基本的に賛成ですが、その内容については、自民党の改憲案をもとに更に徹底した議論が必要であると思います。さらに言えば、国会の改憲発議の後の国民投票のことも視野に入れた議論が大切であり、そのためにも自民党は驕ることなく如何に国民が納得する憲法改正案を作るかを議論する必要があります。また、先般の英国のEU離脱を問う国民投票の顛末を十分吟味することが肝要とも考えます。
 さて、私が支援した中川雅治候補は東京選挙区で2位当選を果たしましたが、残念ながら比例区の堀内候補は惜敗しました。支援して頂いた皆様には改めて感謝を申し上げたいと思います。

 そして一息つく間もなく、14日には東京都知事選挙が告示されます。本日自民党都連は前岩手県知事の増田寛也氏(64)を正式に推薦することを決定致しました。都連に所属する私にとって増田氏を支援することが義務付けられますが、私の周囲にはこれを了としない自民所属の区議も少なからずおり、まさに分裂選挙の様を呈していることはまぎれもない事実であります。
 顧みると、平成3年の都知事選は党本部が推す磯村候補と都連が推す鈴木俊一知事(当時)が共に戦い、また平成11年には自民が推す明石候補と先日亡くなった鳩山邦夫氏、舛添前知事、当時の私の師匠であった柿沢弘治氏、そして結果的に勝利した石原慎太郎元知事らが戦いを繰り広げた都知事選挙がありました。東京の顔を選ぶ、まして2020年の世界の祭典の準備の指揮を執る大切なリーダーを選ぶ選挙ですから、様々なご意見があるのは当然のことで、今回の混乱もある意味必然的な帰結であるとも言えるかも知れません。
 いずれにせよ、最も大切なことは今の東京の様々な政治課題を解決するには誰が知事としてふさわしいのか見極めることです。その意味で、私のおかれた立場を自覚しながら、今後短期間ではありますが、有権者の皆様の声にも充分耳を傾け判断していきたいと思っております。

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