2016年7月31日日曜日

東京都知事選挙で小池百合子氏が当選確実に

 本日午後5時ころ、私の携帯に一本の電話が入り、その内容は「大手調査機関の出口調査で小池氏が47ポイント、増田氏が27ポイントで、NHKは投票締め切りの午後8時にすぐに当確を出すかも知れない」というものでした。以前から小池氏優勢のマスコミ報道はありましたが、ここまで差が大きいとは予想されてなく、まさに驚愕の一報でありました。
 初めに、これまで私のお願いに応え、熱心に増田氏にご支援頂きました皆様に、心から感謝とお詫びを申し上げたいと思います。

1.小池氏の勝因と増田氏の敗因
 一言でいえば小池氏の作戦勝ちといった感があります。参院選最中に出馬表明を行い、与党の自公を含む政党色を一切排除し、また従来からの身内であった自民党都連を敵にまわした戦いでした。今から13年前、当時の小泉首相が郵政民営化を訴え、「自民党をぶっ壊す」という強烈なキャッチフレーズを掲げて総選挙に圧勝しました。この時、東京10区で民営化に反対した候補者に対する刺客として立候補、当選したのが他ならぬ小池氏であり、まさにこの郵政選挙を模倣した戦いであったのです。
 対する増田氏は岩手県知事、総務大臣といった経歴はありましたが、他の有力2候補に比べて知名度の点で劣勢の感は否めませんでした。実際、私が江東区内各所で候補者と一緒に遊説した際、あるいは直接有権者にお願いした際に痛感したことです。また、有力3候補の間に政策的な差があったかというと、子育て、高齢者施策、防災対策といった都政の重要課題で目立った差異は無かったと思います。つまり、平成7年に青島幸男氏が当選して以来、政策よりも知名度がまず第一という流れを止めることは残念ながら出来ませんでした。

2.今後の都政、江東区政との関係について
 明日から8月が始まり、小池都政もスタートを切ります。まず、小池氏が公約の第一に掲げた「議会改革」、東京都議会との関係が気になります。当初、議会を解散するとまで言い切った小池氏ですが(その後、修正を加えてますが)、過半数を超える自民、公明に加え民進党その他の会派とどう向き合っていくのか注視していかなければなりません。また上に掲げた都政の重要課題に加え、今年11月に迫った築地市場の豊洲移転、4年後の五輪、パラリンピック東京大会への対応、地下鉄8号線の延伸問題、中防の帰属問題等、都政と密接に関連する江東区の課題に対して新知事がどう対応していくのか、私もしっかりと区議会議員として職務を果たしていく所存です。
 

2016年7月15日金曜日

東京都知事選挙始まる

 昨日東京都知事選挙が告示され、17日間にわたる選挙戦がスタートしました。21人の方が立候補されましたが、私は増田寛也氏を支援したいと思います。私の所属する自由民主党が推薦していることも一つの理由ですが、これまでの各候補者の出馬までの経緯、そして何よりも候補者が表明している政策について一番共感できるものを示しているのが増田候補だからです。
 増田候補は昨日の第一声で、「都政の混乱に終止符を打たなければなりません」と切り出し、いま東京都が抱えている子育てや高齢者対策、首都直下型地震への対応や2020年東京五輪、パラリンピック後の首都像などについて持論を示されていました。江東区の現状を考えても増田氏に都政を託すことが最良の選択肢と考えています。
 今から17年前の都知事選、主要5政党から推薦された候補を青島幸男氏が破って当選して以来、ともすれば知名度のある候補者が有利な選挙戦が展開されてきました。今回の選挙は前の二人の知事が「政治と金」をめぐる問題で任期途中で辞職した流れの中で行われる選挙ですが、これからの選挙期間中にじっくりと政策論争を進めて欲しいと思います。
 さて、今回の都知事選は直前に行われた参院選の後、僅か4日後に告示されるという過去に例のない選挙となりました。この参院選の結果が今回の都知事選の行方を占う材料となると考えますので少し分析してみたいと思います。各主要政党の都知事選への対応をみると、政権与党の自民、公明は増田候補支持、野党の民進、共産、社民、生活は鳥越候補支持と明確になっています。今月10日投開票の参院選での都内の比例区の得票は、自公で約284万票、一方、野党4党の合計は約248万票でした。しかし、ご承知のように自民党所属だった小池氏が立候補したことによって自民は分裂選挙となるため、結果的に野党統一候補となった鳥越氏が数字上は極めて有利だと言えるでしょう。今後選挙戦が展開され、各候補の主張がより鮮明になってくると都民の評価の傾向も明らかになってくると思われますが、現時点での鳥越氏有利は動かしがたい事実です。この状況をしっかりと受け止め、真摯に増田候補を支援してきたいと思います。尚、既に増田候補の江東区内での演説会が下記の通り内定しておりますのでご報告致します。どうか多くの皆様のご来場をお待ちしております。
日時:7月25日(月)18:00~
場所:ホテルイースト21東京1階ホール
    江東区東陽6-3-3

2016年7月11日月曜日

第24回参議院選挙を終えて

 昨日、参院選が終わり結果として与党の自民党、公明党に加え憲法改正に前向きなおおさか維新の会と日本のこころを大切にする党の4党で77議席を確保する形になりました。非改選議席と無所属で改憲に積極的な無所属議員を加えると、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の議席に達しました。ただ、野党統一候補を擁立した全国32の一人区で野党が東北地方を中心に11議席を確保し、必ずしも与党圧勝とは言えない結果とも言えます。
 今日の新聞各紙の論調は改憲4党が3分の2を超えたことで、今後憲法改正への動きが現実味を帯びてきたとし、安倍総理も憲法審査会での論議を進めたいと強調しています。もちろん今回の選挙が憲法改正問題に集約された選挙ではないことは承知していますが、今朝の朝日朝刊の社説にもあるように3分の2を超えた改憲勢力の誕生はまさに歴史的な選挙の結果であると考えます。私も自民党の一員として党是にある現憲法の改正には基本的に賛成ですが、その内容については、自民党の改憲案をもとに更に徹底した議論が必要であると思います。さらに言えば、国会の改憲発議の後の国民投票のことも視野に入れた議論が大切であり、そのためにも自民党は驕ることなく如何に国民が納得する憲法改正案を作るかを議論する必要があります。また、先般の英国のEU離脱を問う国民投票の顛末を十分吟味することが肝要とも考えます。
 さて、私が支援した中川雅治候補は東京選挙区で2位当選を果たしましたが、残念ながら比例区の堀内候補は惜敗しました。支援して頂いた皆様には改めて感謝を申し上げたいと思います。

 そして一息つく間もなく、14日には東京都知事選挙が告示されます。本日自民党都連は前岩手県知事の増田寛也氏(64)を正式に推薦することを決定致しました。都連に所属する私にとって増田氏を支援することが義務付けられますが、私の周囲にはこれを了としない自民所属の区議も少なからずおり、まさに分裂選挙の様を呈していることはまぎれもない事実であります。
 顧みると、平成3年の都知事選は党本部が推す磯村候補と都連が推す鈴木俊一知事(当時)が共に戦い、また平成11年には自民が推す明石候補と先日亡くなった鳩山邦夫氏、舛添前知事、当時の私の師匠であった柿沢弘治氏、そして結果的に勝利した石原慎太郎元知事らが戦いを繰り広げた都知事選挙がありました。東京の顔を選ぶ、まして2020年の世界の祭典の準備の指揮を執る大切なリーダーを選ぶ選挙ですから、様々なご意見があるのは当然のことで、今回の混乱もある意味必然的な帰結であるとも言えるかも知れません。
 いずれにせよ、最も大切なことは今の東京の様々な政治課題を解決するには誰が知事としてふさわしいのか見極めることです。その意味で、私のおかれた立場を自覚しながら、今後短期間ではありますが、有権者の皆様の声にも充分耳を傾け判断していきたいと思っております。

2016年7月7日木曜日

東京都知事選挙に関して

 参議院選挙も終盤戦に入り、選挙期間も今日を入れてあと3日間となりましたが、東京では都知事選に絡む話題が新聞、テレビ等マスコミを賑わせています。私は現在、参院選の応援で自民党東京都連や都議会議員の方々と接触する機会が多いため、様々な情報が入ってきています。また、選挙のお願いで地元の有権者の皆様のご意見を聞く機会も増えています。このような状況の中、私が得た情報をご報告するとともに、若干の私見も述べてみたいと思います。

 話題の中心は何といっても昨日、立候補を正式表明された小池百合子衆議院議員です。舛添前知事の辞職を受けて、7月14日告示、31日投票の日程で都知事選が予定されていますが、参院選の最中ということもあり、候補者選びに時間がかかっています。このような状況の中、先陣をきって出馬に意欲を見せたのが小池氏でした。これまでの記者会見等をご覧になって、小池氏の意欲や潔さを評価する地元の方が多いなというのが私の正直な実感です。
他方、選挙では「出たい人より出したい人」ということが昔から言われており、さしずめ都議会自民党や23区の区長会が推す増田前岩手県知事はこのパターンなのでしょうか。このお二人を軸に今後、各政党の推薦候補者が決まっていくと思われますが、石原伸晃自民党都連会長は、あくまで参院選が終わる10日以降に決定すると発言されており、14日告示という現実を考えると相当慌ただしい選挙になるでしょう。
 さて、小池氏に関して私は都連関係者から以下のお話を聞きました。それは「都連所属の国会議員が一堂に会して都知事選挙に関する協議を行った際、この中から意欲のある方はいませんかと石原会長が訊ねたところ、小池氏を含めた議員の中から手を挙げた人はいなかった。従って今回の都知事選の候補者選びは国会議員以外からという基本線を確認した。」というものです。正式な場で意思確認を行なったにもかかわらず、小池氏が猪突に出馬表明を行ったところに自民党都連や都議の間に不信感が生じているということです。
 次に私は昨日夕方の小池氏の記者会見を見て、同氏が示した「実現したい施策」として第一に掲げた「都議会の冒頭解散」に違和感を感じました。議会の解散は、議会が首長に対する不信任決議案を可決することが前提であることは言うまでもありません。今回、仮に小池氏が当選し、議会を招集した際に、都議会は小池新知事にいきなり不信任決議案を提出するでしょうか?仮にも直近の民意によって選ばれた首長に対して議会がそのような判断をするとは到底思えず、このことは私の知人の都議の方も同じ思いであることを確認しています。また、議会の解散は首長(衆議院の場合は内閣)と議会の間に政策的な対立が生じた場合、民意を問うことを前提に考えられた政治手法だと思います。また、小池氏は議会改革のためと仰っていますが、何をもって改革したいのか、未だ小池氏と議会側の政策的な違いが明確になっていない現状でこの手法を取ることは極めて不適切だと思います。従って小池氏が第一に掲げたこの公約(?)には首を振らざるを得ません。
 このブログを書いている間にも事態は進んでいくと思われますが、前回のブログでも示したように新しい都知事には江東区に関する都政の課題が山積する中で大いに期待するものがあります。
ぜひ都民、区民に分かり易い過程で候補者が決定し、おおいに都政の課題について議論を交わすことのできる都知事選になって欲しいと考えております。