2018年8月30日木曜日

豊洲新市場に関する特別委員会を開催

 昨日、本年10月11日に開業予定の豊洲新市場に関し、清掃港湾臨海部対策特別委員会が開催され、東京都から村松市場長を始めとする理事者が出席して質疑応答がありました。
1.千客万来施設事業用地における賑わい創出について
 前回の委員会で私は、都と事業予定者の万葉倶楽部(以下万葉)の間で2020年五輪後に施設工事着工~開業ということで、いわば事業の「先送り」を決めたが、明確なスケジュールを示すべきと主張しました。これに対し、今回以下の回答がありました。
①6街区における商業棟及び温泉・ホテル棟は2020年10月着工、2022年12月完成を目途とする。
②それまでの間、三段階に分けたイベント、仮設施設による賑わい創出のプランとして、
(a)開業後速やかに5街区においてキッチンカー等による市場の食材を生かした国内外の料理を提供。また市場関係者や地域と連携したイベントを展開(2019年1~3月)。
(b)恒久施設の工事着工前の6街区において、都や民間事業者のイベント等を多様な形態で開催(2019年4月~2020年9月)
(c)市場を訪れる観光客や地域住民が市場の食材に身近に接することが出来る様々な飲食店や物販店等を中心に多様な店舗を配置した「場外マルシェ」を設置する(2020年1月~)。また、(b)(c)については民間事業者とアドバイザリー契約を結んで民間のノウハウを活用していく。
以上ですが、私からまず、
➡万葉倶楽部が展開する本格施設について、従来から温泉・ホテル棟より商業棟を優先して整備すべきとの主張をし、都もその方向で考えているとしていたが、何故2020年12月同時完成となるのかとの質問に対し都から「工事車両の導線の関係や同一敷地内の建物という理由からタイムラグは設けられない」との回答がありました。
➡いわゆる「場外マルシェ」は2年以上営業する形となり、またそのコンセプトは万葉が展開する本格施設とほぼ同じで、従前万葉が危惧した築地市場跡地の「食のテーマパーク」と同様、火種になりかねない。従って「場外マルシェ」と本格施設との連動が極めて重要であり、その意味でもアドバイザリー契約を交わす事業者と万葉との間で充分意思の疎通を行うことが重要であると指摘させて頂きました。

2.その他の取組状況
①追加対策工事については、専門家会議からの提言に基づいた地下ピットや地下水管理システムの対策工事につき報告があり、今後都による管理を確実に実施していくことを約束しました。
②先月31日に開催された都の関係局長会議における小池知事の発言等が報告され、8月1日付けで農水相に対し、卸売市場法の規定に基づき許可を申請したことが改めて報告されました。
③交通対策について、新市場の利便性を高めるため、新橋駅及び東陽町駅から豊洲新市場へのバス新路線につき国交省へ許可申請をし、運行開始の一か月前にはHPでダイヤの詳細が掲載される予定(既にバス停を表示する建築物が整備されています)。
また、本区の長年の悲願である地下鉄8号線の豊洲~住吉間延伸については、都として主体的に関係者との協議、調整を進め、今年度中を目途に事業スキームの構築に向け取り組んでいくことを改めて確認しました。
④その他、豊洲地区の風評被害払拭に向けた取組や、新市場に関する都と区との協議組織を設置すること等につき報告がありました。

以上長くなりましたが、10月11日の開業が目前に迫るなか、我々区議会としても新市場に関する様々な課題解決に向けてまさに正念場を迎えていると感じています。皆様のご意見も拝聴しながら今後とも都との交渉に全力を挙げる所存です。

0 件のコメント: