2016年1月16日土曜日

母校、早稲田大学で講義

 昨日午前10時40分から早稲田大学3号館710教室に於いて、人間科学部の宮崎里司教授担当の「すみだ学」の講師として招かれ、80分の授業を担当させて頂きました。通算3回目の授業となりましたが、今回のテーマは前回に引き続き「ウォターフロント開発と2020オリンピック・パラリンピック~江東区のビジョン」でしたが、今日はその内容についてご報告させて頂きます。
初めに、2020五輪東京大会における江東区内の競技施設を紹介。3年前の招致の段階とではかなり変更が生じましたが、その背景の説明も含めて紹介しました。

①有明アリーナ(常設)~バレーボール(O)、車いすバスケ(P)
②有明BMXコース(仮設)~自転車競技(O)
③有明体操競技場(仮設)~体操(O)、ポッチャ(P)
④有明テニスの森(現在のコロシアム、テニスの森を改修)
  ~テニス(O)、車いすテニス(P)
⑤海の森クロスカントリーコース(仮設)~馬術
⑥海の森水上競技場(常設)~ボート・カヌー(O・P)
⑦夢の島公園(常設)~アーチェリー(O・P)
⑧アクアティクスセンター(常設)
  ~競泳・飛込み・シンクロ(O)、水泳(P)
⑨辰巳国際水泳場(既設)~水球(O)
※O=オリンピック種目、P=パラリンピック種目

尚、今月14日には、上記①⑥⑧について建設工事の入札が行われました。旧国立競技場の解体工事において過去に入札不調もあったので、若干の懸念もありましたが、①については竹中工務店中心のJVが360億円(予定価格の99%)、⑥については大成建設中心のJVが248億円(同99%)、⑧については大林組中心のJVが469億円(同87%)でそれぞれ落札し、今後2020年の大会に向けて建設がスタートします。
さらに、私から上記の施設には特に観客席を仮設化することで、大会後のメンテナンス費用を圧縮すること、また海の森水上競技場については、ボート・カヌー関係者から施設における風・波対策に懸念の声が、さらに現在漕艇場のある埼玉県戸田市からの移転には慎重論が出ていること(1月13日付東京新聞一面記事)も指摘しました。

続いて江東区が昨年策定したオリンピック・パラリンピックまちづくり基本計画について説明しました。
まず、江東湾岸エリアの目指すべき都市像として①国際スポーツ都市②先進防災都市③国際観光都市の3点を掲げ、同時に3つのゾーンと目標を示し、①有明北・有明南・豊洲地区=国際居住・観光ゾーン、②辰巳・夢の島・新木場地区=スマートな環境エネルギーゾーン、③若洲・中央防波堤地区=オアシスゾーンとしたことをお話ししました。
次に五輪開催を見据えた江東区のビジョン達成のためには、地下鉄8号線の豊洲~住吉間の延伸が必要不可欠なこと、また五輪開催後は先進的な国際スポーツ都市を目指すと同時にカジノや豊洲新市場を含めた国際観光都市の実現の必要性も説明させて頂きました。
またこれに関連して、青海地区西側に大型客船の着岸可能な客船埠頭の整備計画があること、豊洲新市場は今年11月7日に開業するが、江東区としてはあくまで併設される「千客万来施設」の早期開業を都に求めていくこと、また本区の臨海地区で進めている「コミュニティサイクル(貸電動自転車)実証実験」の説明、さらに今年2月1日からスタートさせる近隣3区(中央・千代田・港区)との相互乗り入れ実験についてもお話ししました。
その後、聴講した学生の皆さんから様々な質疑を頂き、私の答えられる範囲で応答させて頂きました。宮崎先生のご好意で今後とも学生さんからのご意見、ご要望も聞かせて頂けることになりましたが、若い世代の方々の五輪開催や本区のまちづくりに関する考え方を今後の私の活動に活かすことが肝要と考えております。
最後に、今回の授業にご協力頂いた宮崎先生、また墨田稲門会の山口会長さんに心から感謝申し上げます。

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