昨日から今日にかけて、本年10月11日に開場が予定されている豊洲市場に隣接する商業施設いわゆる千客万来施設について様々な報道がありました。既にこのブログでもお伝えしているように、我々江東区が築地市場の豊洲移転を受け入れる三つの条件の一つとして、豊洲市場の開設と同時に千客万来施設をオープンさせることを東京都との間で約束を交わしておりました。しかしながら、一昨年からの土壌汚染等の問題で小池都知事が豊洲への移転そのものを延期し、紆余曲折を経て昨年末、都知事が本区を訪れ平成30年10月の豊洲市場の移転を正式に要請。山﨑区長も我々区議会も三つの約束の履行とりわけ千客万来施設の早期決定を条件にこれを受け入れた経緯があったのです。特に区議会からは今年三月末の年度末までに結論を出すよう都に対して強く要請をしておりました。その後、市場関係者も事業予定者である万葉倶楽部と折衝を重ねて、最終的に都と事業者のトップ同士即ち小池都知事と万葉倶楽部の高橋弘会長の会談が昨日行われたわけですが、都知事が陳謝したかしないか等の見解の相違や万葉側からは条件面での様々な変更の要望もあり、結果は何一つ進まず両者平行線のまま協議を続けることになりました。
率直に言って都側も万葉側も、千客万来施設の早期開設をどれだけ理解して交渉を続けているのかその真意が掴めません。特に昨日の高橋会長の「施設のテナント募集を都が担うよう求めた」(本日付け朝日新聞朝刊の記事から)との話は、我々が要望している千客万来施設とは豊洲市場の新鮮な海産物を活かしたいわば築地の場外施設のような店舗であり、万葉倶楽部が意欲を見せているホテルや温浴施設ではありません。この点では全く本末転倒の話と言わざるを得ないのです。
先日、記者会見で山﨑区長は「新たな展開の模索を」として新たな事業者の公募や豊洲市場開場そのものの延期を示唆しました。私としても双方のトップ同士の会談でも埒が明かない交渉を今後続けても意味がなく、一旦事業者との契約や交渉を白紙に戻し、施設の意義を真に理解して頂ける事業者を早急に公募することを都は検討すべきと考えております。また、そもそも豊洲市場の開場と千客万来施設のオープンは同時という都と本区の間の約束がありましたので、開場延期も視野に入れざるを得ないと考えております。
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