既にテレビ、新聞等で報道されていますが、6月22日午前10時より東京都庁に江東・大田両区の区長、議長が集まり、東京湾の埋め立て地である「中央防波堤」の帰属を巡る最終協議が行われ、私も参加致しました。昨年の両区の区長によるトップ会談で、この問題については2020年オリンピック、パラリンピック東京大会までに結論を出すことが確認されており、これまでに部長級レベルの折衝が9回行われてきました。四者会談では、これまでのお互いの主張を確認し合うとともに、これ以上の協議で自主的に結論を出すことは困難と判断。都に地方自治法に基づく自治紛争調停を申請することで一致しました。協議には都幹部も同席し、今後両区の議会での議決を経て、7月にも正式に調停を申請する予定です。
江東区の地先でこれまで都内23区から排出されるごみのほとんどを受け入れてきており、夢の島、若洲、13号地(現在の青海、台場など)などがごみの埋め立てで造成されてきました。この間、生ごみそのものを受け入れた時代もあり、江東区民は永い間、清掃車がもたらす悪臭やハエ、騒音などに耐えてきました。この延長上に中央防波堤があり、2002年に大田区城南島から中防埋立地に繋がる東京臨海トンネルが開通するまでは、全てのごみ(生ごみや焼却灰)が江東区を通って中防の内側及び外側に埋め立てられてきたのです。我々が帰属を主張している根拠はまずこの点にあります。これに対し、大田区はかって海苔の養殖を当地で行っており、ごみの埋め立てのため漁業権を放棄したことを帰属の主な理由としています。
ご承知でない方も多いと思いますが、中央防波堤の内側は既に埋め立てが完了しており、破砕ごみや粗大ごみの処理施設、PCB廃棄物処理施設、灰溶融施設などが建設され稼働しております。これらの施設の安全性等を協議する場はこれまで東京都と江東区の間で行われてきました。私も過去3度、区議会の清掃港湾委員長を務めましたが、PCB安全委員会の会議等に何度も出席しており、実質江東区が地元区として関与してきたことは明白であります。
また、この中防埋立地へは本区の青海から第二航路トンネルで、また2012年に開通したゲートブリッジにより江東区若洲から、また2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会までには江東区の有明からトンネルが開通する運びとなっており、五輪以降は江東区からは3本の橋とトンネルで結ばれることになります(大田区側からは上述した臨海トンネルのみ)。
マスコミの報道の通り、来月6日の江東区議会第二回定例会の最終本会議において、この東京都への調停を議決したいと考えております(大田区は6月中にも議決の予定)。
その後は東京都の調停委員による協議が始まると思われ、概ね3ヶ月後に調停案が示されると聞いております。
私たち江東区議会としては、都の合理的な調停を静かに待ちたいと考えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿