先週29日の金曜日、私は母校早稲田大学の「すみだ学」という授業で講師を務め、「ウォーターフロント開発と2020東京五輪~江東区のビジョン」という課題で現役学生の皆さんにお話しをさせて頂きました。
これまで地元の小学校で3~40分の授業を担当させて頂いたことはありますが、大学の授業、しかも90分という長丁場は初めての経験で大変緊張しましたが、担当教授である宮崎里司先生のフォローもあり、何とかこなすことができました。この「すみだ学」は、墨田区と早稲田大学の産学官連携事業の一つで、オープンカレッジ寄付講座として設けられている授業です。講義の概要とポイントにつき以下ご報告させて頂きます。
1.江東区の概要
全国で1、700以上の市区町村があるが、過去20年で人口が10万人以上増え た江東区のような自治体は数少ない筈。2020年の五輪開催が決まり、地域の更なる活性化が期待される。
2.五輪開催の概要
オリンピックで28競技のうち15競技が区内で開催予定。大会の施設のほか、これまでの23区のゴミ問題や中央防波堤地域の帰属問題を説明。また、国立競技場の建て替え問題も提起した。
3.五輪を見据えた江東区のビジョン
ユニバーサルデザインに基づく施設整備やまちづくりの重要性を指摘し、今後の観光施策の重要性を説明する。
4.観光施策Ⅰ・水陸両用バス
今年3月スタートした水陸両用バス事業を紹介。バスのスロープやコース増設の必要性を指摘。関連して荒川ロックゲートなどの区内の水防施設を説明した。
5.観光施策Ⅱ・臨海副都心
都が計画している新客船ターミナル(青海)とレインボーブリッジ、ゲートブリッジ、羽田空港との関連を説明した。さらにこの事業がカジノ構想に繋がり、既にフジ産経グループ、三井不動産などが進めているカジノを含めた統合型リゾート開発計画を紹介。
6.観光施策Ⅲ・豊洲新市場
これまでの築地移転の経緯を説明し、現況を報告。さらに豊洲~住吉を結ぶ地下鉄8号線延伸の重要性を強調。
最後に、前回1964年の東京五輪や二度の冬季五輪で得た教訓を生かし、五輪開催後も見据えた施設整備や江東区の開発を考える必要性を示し、更に東京五輪成功に向け若い世代の皆さんの協力をお願いしました。
その後質疑応答に移りましたが、聴講生から江東区のLRT事業や近隣区との連携など鋭い質問が相次ぎ、今の学生さんのレベルの高さ、学問に対する真摯な態度に接することができました。
結びにこのような機会を与えて頂いた墨田稲門会の山口会長さん、並びにに早稲田大学の宮崎里司先生に心から感謝申し上げます。
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