昨日、清掃港湾臨海部対策特別委員会が開催され、本区が誘致している
豊洲地区の新病院について事業予定者である昭和大学から事業提案が
あった内容の説明がありました。またこの事業に対する本区の財政支援
をどうするかの議論がスタートしました。ここでは提案された事業内容の
骨子と私からの発言内容をお知らせします。
(1)事業の骨子
まず、主な機能としては小児医療と周産期医療を重点化した「女性と
こどもにやさしい」医療の提供をめざし同時に二次救急医療機関として
地域医療機関との連携による24時間365日の対応を行なう。
また、病院の規模は病床数414床(救急病棟25床、周産期30床、
新生児救急医療に対応できるNICU、GCU※など29床、こども
センター40床、一般病棟270床など)、地上10階・地下1階建て
延床約44,000㎡。総事業費250億円(建設費140億円)。
(2)区の支援の考え方
まず用地については既に本区が約1.5haの土地を東京都から取得
しており、昭和大学に対して無償貸し付けの形が妥当と思われます。
さらに本区が重点化を求めている周産期医療や救急医療は不採算医療
であり、事業者の財政負担は大きく、施設設備や開院後の運転資金等
にも一定の援助が必要となってくるでしょう。問題はどの程度本区が
支援を行なうべきかで、今後十分な議論が必要です。
(3)私の発言
私からは、施設整備の支援に関連して、都立駒込病院や府中病院の
再編整備で採用されているPFI事業や特定目的会社(SPC)等
民間活力を利用した整備方法を検討すべきと提案しました。これに
より事業者のイニシャルコストが大幅に低減し、また本区にとっても
一時的な多額の財政負担を回避することができます(この手法では
施設に関して昭和大がSPCに賃借料を払う形となる)。
今後、さらに昭和大の事業内容が詳細になり同時に区の財政支援について
も議論を深めていかなければなりません。いずれにせよ昨年秋に区内で
起きた妊婦の病院タライ回しによる痛ましい事件の教訓を生かし、また
本区内の医療体制の充実の観点からも平成25年開業の実現に向けて
精力的に取り組んでいきたいと考えます。
※NICU=新生児用の集中治療室 GCU=NICUの後方病床で継続
保育室と呼ばれている
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