さる3月2日から江東区議会の平成22年度予算審査特別委員会が始まり
昨日、自民ク、公明、民主クなどの賛成多数で可決、成立しました。今日は
その概要をご報告します。
1.一般会計の規模は1527億3100万円で前年比3.5%増、国保など
4つの特別会計を併せると約2284億円となります。一般会計のうち、
新規事業である子ども手当に関する予算が79.5億円あり、これを除く
と前年比2%のマイナスとなり厳しい財政情勢が反映されています。
2.歳入の主な特徴として、区民税収入は前年比0.8%増の約420億円で
一昨年来の不況下、一人当たりの納税額は減っているものの、昨年1年間
で納税者数が約6000人増えたこともあり微増となりました(23区で
前年比増は江東区と中央区のみ)。
一方、最大の財源である都からの交付金は法人税の落ち込みが影響して
前年比7.5%減の約450億円と計上されました。また地方消費税や
自動車取得税に係る交付金も減額となっており、これをカバーするため
5年ぶりに財政調整基金を75億円繰り入れたり、区債は前年比10億円
増の28.8億円を発行します。
3.歳出に関して、新規事業など特徴的なものを以下ご紹介します。
①江東区みどり・温暖化対策基金の創設(2.3億円)
本区は長年、ごみ問題に関し「迷惑負担の公平」を訴えてきましたが、
今年から他区で処理できないごみを焼却している江東区は相応の負担
金を受取ることになりました(清掃一組へ払う負担金額で調整)。
これにより生じる2.3億円の財源を基金に積み立て、区内の緑化事業
や温暖化対策事業に充てることになります。
②急増する保育需要に対し、豊洲、白河地区等に新たに5園の認可保育
園を整備。同時に私立保育所、公設民営保育所も開設します。
③有明地区に新しい小学校と中学校を整備(同一敷地内)します。
④地下鉄8号線の延伸(豊洲~住吉間)の早期事業化に向けて5億円の
建設基金を創設。
⑤高齢者と子どものための複合施設「グランチャ東雲」を開設(21.5
億円)。また、この建設費のうち5億円を住民参加型市場公募地方債で
賄います。
⑥豊洲地区に総合病院を整備(1月29日ブログをご参照下さい)。
⑦亀戸地区にレトロな商店街と観光拠点施設を創設します(東京スカイ
ツリーの開業に合わせ、亀戸地区の回遊性を高め、新たな観光客を誘導
する)。
以上ですが、今後予算の具体的な執行についても積極的に提言していきた
いと考えております。皆様のご意見、ご要望も是非お寄せ下さい。